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2013年4月15日月曜日

心にさくらをさかせましょ・泉玉露仮設花見


★仮設住宅での今年の「花見」

今年の泉玉露仮設住宅の花見は、ちょっと奥ゆかしく、仮設内での開催。
何しろ、花がない所でやっても、「花見」と言ってはばからないくらいに奥ゆかしい。




昨年はかなり大掛かりにやったのですが、
今年は総会の日程と桜の時期が重なってしまい、おまけに会場と仮設を結ぶシャトルバスが手配できず、この形になったのだそうです。

けれども、花見は花見。
いつものクラップスの少女たちや、三春ひょっとこ踊りのEさんなどの「芸達者」が盛り上げました。

さぁて、ひょっとこに従う「おかめ」はだぁれだ? あまりの可愛らしい変貌ぶりに、ボランティア一同呆然(笑)


むろん、テモテやグレイス教会のボランティアも、やっぱり一升瓶を抱えてやって来ました。


駐車場の一角に、ブルーシートの風よけをしつらえ、ヨークベニマルご協力の寿司やオードブル、おっかさんたちの手作りの漬物などが並んでおりました。




いつもこんなイベントの司会役を背負ってきた連絡員の西山さんがめずらしく相当にきこしめしておられます。
呂律が回らぬ司会というのも実によろしい!


この4月で連絡員をやめ、たぶん、ちょっとだけ「肩の荷がおりた」というふうにみえました。
それでも、自治会の事務局には残ったので、相変わらず重責をはたさなければなりません。
先週、自治会総会が行われ、役員さんたちがそろって留任したそうです。

★自治会長たちの覚悟

花見を盛り上げてくれる三春ひょっとこ踊りのEさんが珍しくマイクを持ちました。
いい挨拶でした。
「わたしは30年、踊ってきてひょっとこ踊りの(存在)意味がわかってきたように思いました。たいへんなときにこそ、ほんの一瞬でもいい。笑ってもらえればいい。みなさん、ふつ~にしていればいいんですよ。普通にくらしましょう。もう、こうなんだから(片足を踏み出し、棺桶に片足を突っ込む仕草)」
庶民の中の踊りや祭りの基礎をまた教えてもらった気がします。




川上自治会長は、「元気でいましょうね」の挨拶。
あれこれと話してみましたが、「ここで死者を出さない」が彼の一貫した姿勢です。
仮設住宅はとても年齢層が高いのです。

仮設で死んではならない。そのために自治会はある。
難しいことは言わない。
その一点で、この自治会活動を続けていく、と考えているのです。
この問題は、むしろ仮設から復興住宅へと向かうさなかで、本当にのっぴきならない課題になっていきます。
数人の自治会役員の方々と話してみると、よ~く身にしみて感じておられるようです。

この意識と響きあうようにして、会長はじめ多くの人達が口にした「夜の森桜」の除染皮剥への違和感があります。
あんな桜にして花見に帰ろうもあるもんか。
「なんか、根本的な所で間違っている気がするんだよ」(川上会長)。

クラップスの子供たちに「ありがとう」と丁寧に挨拶する川上会長



★「子ども」とは希望のことである

花見という名の宴会がはねて、そのすぐ脇の第2集会場から子供たちの歌声が聞こえてきます。
第1集会場からこの日のために移されてきた「夜の森桜のトンネル」の大パネルが飾られていました。
小さい子たちは、意識せぬまま、この桜のイメージの中で、いつまでも歌い続けていました。


仮設を出たソウヤもやってきて歌う。ちょっと見ない間にずいぶん大きくなったなぁ。呂と律の旋法を歌い分けられない世界まで行っちゃった西山さんも乱入
数世代がいっしょに暮らせるような住宅と、子供たちが自然にそだっていく、まともな環境をつくりだしていくことに取り組まなければと、あらためて思ったのでした。







1 件のコメント:

イレギュラーず さんのコメント...

西山さん,ご苦労様です。

この記事にあることは…本当だね~