ウシトラ旅団各隊の諸君、読者のみなさま
ウシトラ旅団の結団式&会議において、さまざまなことが話されました。
その中のひとつに、福島第一原発の状況について、政府の発表や学者の解説をTVなんぞで見るたび、「どういうこっちゃ?」「ほんとのことを言えよ!」「新聞はちゃんと書いてんのか?」などと、疑問や批判の声をあげているという話がでました。
少なくとも、原発事故について情報を読み取る力をつけなきゃ、少しは勉強せねば、ということになったのでありました。
そこは、すばらしいことに、かの武谷三男先生の教え子の知人が、わがウシトラ旅団の結成には2人参加していたのでありました。
で、さっそく、さきたま方面隊リテラシー強化班を発足させ、研究結果を告知するようにおねがいしたわけであります。
以下は、その第1弾です。今回はそれほど難しくないと思いますので、基礎知識として、とりわけ旅団員はしっかり勉強するように!!
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結団式の際、原発事故でお話させて頂いたストロンチウム90がついに検出されましたね。
今までは、セシウムとヨウ素ばかりが報道されていました。
マスメディアは意識してか? 人体への影響への不明点が多い放射性物質のためか? 報道を避けてきました。
Srは、β線のため検出が難しく内部被ばくに対して測定が極めて困難です。
(放射性ストロンチウムは、I-131やCs-137とちがって、γ(ガンマ)線を出さず、β(ベータ)線のみを放出します。このため、放射性ヨウ素や放射性セシウムに比べて、
検出も難しく、定量はまだできていないかもしれませんが、
略
放射性ストロンチウムによる内部被ばくの量をつかむことはむずかしいです。
γ線は、体の外まで透過しますから、透過線量を測ることで、内部被ばくの程度を把握できます。しかし、
β線は、体内で止まってしまうため、身体の外から測定することが困難です)
各核分裂生成物の危険性は以下を参考にしてください。
Sr90の怖さは以下を参照してください。
安易に不安や恐怖を煽ることは避けたいと思いますが、旅団長からの命令で‘原発事故リテラシー‘担当を強制的に指示されたので取り急ぎ情報をシェアさせて頂きます。
「レベル7」まで達した今回の福島原発事故は、土壌、海洋、空中汚染、生物影響で人類史上未知の世界に入りつつあることは事実と確信しています。
風評も怖いですが、政府、東電、官僚、御用学者、TVの出るにわか評論家等の安直な‘安心論‘には警戒心を持って接すべきと痛感しています。
(暫定)規制値、(暫定)基準値は科学的根拠の薄い統計学的数値であり、所謂‘ガマン量(by 故武谷三男氏)‘だそうです。
★ウシトラ旅団 さきたま方面隊リテラシー強化班S隊員
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上の研究に、以下のような投稿が「ウシトラ旅団作戦部ML」にありました。
注意点として押さえておいた方がいいと思うので、ここに貼り付けます。
「御用学者であろうと、その内容を吟味し、きちんと情報を読み取ることが、リテラシー能力の強化だ」という立場に、みなさんも立っているのだと思います。
ただのレッテル貼りを排して、旅団員諸君、自分の頭で考え、想像力で「安全」を勝ち取るべく、努力すべえ~ 自戒をこめて ★旅団長
HP の「2011年4月13日水曜日付け『原発事故リテラシー』 強化のために(1)」で
紹介されている team nakagawa 中川恵一ですが,
以下も同時に参照されることを勧めます.
プルトニウムとは 専門家解説 ?
http://www.youtube.com/watch?v=pn_7_tLM8eA
中川恵一先生「魚を食べても大丈夫」
http://www.youtube.com/watch?v=R5gHts8iKA4&feature=related
医学的な専門分野のことについて真正面から論じる能力は
もとより私にはありませんが,この先生のこと,信用できます?
「安全・安心」キャンペーンの御用学者という印象が強いです...
まっ,放射線治療の話は参考になりますが...
★茶水幽玄隊 鉄兵
鋭い指摘です!
ご指摘の通り、中川恵一は御用学者(原発安心論者)の範囲に入ると思います。
東大病院 チーム中川のHPの限界点、問題点は、医学的に管理された放射線治療による被曝と、政府、資本等の管理能力を超えた、いや人類の管理能力を超えた原発事故による被曝を同列に論じている点です。
放射線治療(CTスキャン等)は患者(医者)にとってのリスク&ベネフィットですが、原発事故のリスクは住民やそこで働く労働者が全て負い、ベネフィットは資本(電力会社およびそれを支える資本(東芝、日立等々))が得ていると考えられます。
チーム中川は原発事故による放射性物質の飛散に対し過小評価していると考えるべき。
それでもあえて引用したのは(たとえ御用学者側の情報としても)
‘Sr90がβ線であり、放射性ストロンチウムによる内部被ばくの量をつかむことはむずかしく、
γ線は体の外まで透過しますから、透過線量を測ることで内部被ばくの程度を把握できる。
しかし、
β線は体内で止まってしまうため身体の外から測定することが困難‘
の記述は事実で、Sr90の怖さおよび各放射線(α線、β線、γ線、x線)、放射性物質の違い、特性を勉強するきっかけになればいいなとの判断からです。
*(注)東大病院 チーム中川 HP(原発安心派)から引用した
‘放射性ストロンチウムによる内部被ばくの量をつかむことはむずかしいです。
略
β線は、体内で止まってしまうため、身体の外から測定することが困難です‘
について追記します。
市販されているガイガーカウンターはβ線も含めほとんど全ての外部被曝の放射線を
測定できます。
チーム中川はβ線(Sr90)の内部被曝測定の困難性に触れているだけです。
専門的な記述なので要約すると、
・端窓型管には二種類ある:ガラスマントル型と雲母窓型。
・ガラス窓型は、α線がガラス窓を通過できないのでα線は検出できない。
しかし大抵はより安価なのでβ線とX線検出の用途で使用される。
・雲母窓型はα線も検出できるが、壊れやすい。
・GM管はγ線も検出できるが、感度はよくない。
・γ線を測定する目的では、NaIシンチレーション検出器の方が適しているが、
逆にシンチレーション検出器は窓が厚くβ線は透過できないので、β線の検出には
適していない。
尚、セシウム137やストロンチウム90は寿命が大変長くかつ
瞬間的に発生する放射線量が微量のためガイガーカウンターで
検出できないケースがあるとも聞いています。
よって長時間に亘る蓄積測定が問題になります。
政府(枝野)が発表した ‘一時帰宅禁止地域‘、‘警戒区域‘、‘緊急時避難準備区域‘、
‘計画的避難区域‘から推測するに人類史上とんでもない事がフクシマ原発で起きている事
だけは事実です。
さらに、これらの指定期限と東電が発表した工程表(ロードマップ)との関連性も全く見えません。
多くの反原発学者、海外の専門家も含めた危機管理体制の一元化が問われていると痛感し
ています。
それにしてもデータ公開量が少なすぎ!
政府、関係省庁、自治体等が発表している暫定規制値(安全値?)は、γ線(セシウムやヨウ素)ばかりで、水溶性のSrに対する海洋汚染(魚介類)や土壌汚染(農産、畜産物)に関する情報はデータ公開も含め、ほとんど触れていません。(もし情報&データの在り処があれば知りたいです)
Srは重い放射性物質のため空中飛散はほとんどしないため、逆に恐ろしい物質と理解しています。
(土壌、地下水、海水への長期に渡る影響は不明点が多いとも聞いています)
4月に入ってから、原発推進、擁護、安全論を語ってきた御用学者も‘陳謝し始めています。‘謝って済む問題ではないですが、、、、。
今回の原発事故(フクシマ)は、世界各国でイデオロギーを超えて変化が始まっていることはとても重要と思っています。
★さきたま方面隊リテラシー強化班S隊員